隠世の宿天神屋で始まる、新たな運命の物語

南の地の宿〈折尾屋〉での試練を越え、〈夕がお〉へと帰ってきた葵。
しかし、穏やかな日々は束の間――〈天神屋〉に、
かつてない危機が迫っていた。

守りたい居場所がある。信じてくれる仲間がいる。

幾多の出会いと絆に育まれ
――物語は再び、動き出す。

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登場人物

つばき あおい

津場木 葵

東山奈央

祖父が遺した借金のカタとしてあやかしの宿「天神屋」に攫われた大学生。

嫁入りを断り、働いて借金を返済するため、食事処「夕がお」を開いてあやかしたちに食事を振る舞っている。

敵味方問わず、お腹を空かせたあやかしがいたら放っておけない、真っ直ぐで優しい心の持ち主。

おおだんな

大旦那

小西克幸

隠世屈指の老舗宿「天神屋」を束ねる鬼神(きじん)にして、北東の地を治める八葉。

ひょうひょうとした物腰で名も素性も煙に巻くが、客へのもてなしは徹底し、葵への愛情も垣間見える。

鬼としての業を背負いながら、静かな威厳と包容力で天神屋を守り続ける。

生け花や菜園が趣味という意外な一面も。

ぎんじ

銀次

土岐隼一

「天神屋」の若旦那を務める九尾の狐。

子狐から神獣まで九つの姿を操り、柔らかな物腰と完璧な手際で“天神屋の招き狐”と称される。

食事処「夕がお」では企画から給仕、帳簿まで器用にこなして、温かな眼差しで葵を見守り支えている。

かつては「天神屋」のライバルお宿「折尾屋」で働いていたところ、大旦那にスカウトされた。